2025年7月1日、UJSでは第2回FD研修会を実施しました。今回のテーマは、「大学と日本語教育機関の教育・経営改革について考える」。変化する教育制度や社会ニーズを受け、日本語教育機関が果たすべき役割について、教職員一同で意見を交わしました。
■ 教育観の見直しから始まる質の改革
日本語教育機関は、従来の「語学習得の場」から、「社会で生きるための力を育む場」へと大きな転換期を迎えています。今回の研修では、「アウトプット重視」「4技能の統合」「教育効果の可視化」といったキーワードが繰り返し登場し、日本語を“学ぶ”から“使いこなす”力を育てる教育の重要性が確認されました。
また、教育の質とは、単にカリキュラムや教材の話だけでなく、教員一人ひとりの「教育観」「学生との関わり方」の再構築が不可欠であるという共通認識が形成されました。
■ 留学生の未来を見据えた「出口支援」
多くの留学生が「日本での就職」を希望するなか、現実には就職活動の壁が多く存在します。企業理解や面接対策、日本語による表現力など、留学生にとっては高いハードルです。
そのような課題に対し、FD研修では「ジョブシャドウイング」などの新しい取り組みが紹介され、日本語学校が「進学・就職・人間教育」を一体で行う“橋渡し機関”としての可能性に注目が集まりました。
■ 教員からの声
研修では、各教員がそれぞれの視点から学生支援のあり方を語りました。
- 「自分の言葉で語れる力を育てたい」
- 「“夢のために日本語を使う”という視点が大切」
- 「学生の多様な文化背景を尊重しながら、社会で生きる力を育む」
これらの声に共通するのは、「学生一人ひとりと向き合う教育」の大切さです。
■ 今後に向けて
FD研修を通じて見えてきたのは、UJSが目指すべき教育の姿です。日本語を通じて、学生が「自立し、社会に貢献できる人材」へと成長するために、私たちは教育の質を問い続けます。
今後も、学生の未来に責任を持つ教育機関として、社会に必要とされる日本語教育を追求してまいります。
